標高3500mの花崗岩の大地に築かれた都市トレドは、三方がタホ川に囲まれた天然の要塞です。トレドの町を抱くように蛇行するタホ川は、外敵の侵入を防ぐため、川を渡る橋は二つしかなかった。
560年には西ゴート王国の首都となり、その後イスラム教徒の侵攻とレコンキスタ(国土回復運動)を経て、カトリック・スペインの王都として繁栄した。キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒が共存し、13世紀にアルフォンソ10世が設けた翻訳学校では、アラビヤ語やヘブライ語の古典が紹介されるなど、学芸の中心地としても知られた。1561年、都はマドリードに移り、ドレドは政治的、経済的重要性を失った。しかし文化と宗教については重きをなし、現在もそれは変わらないという。
町の歴史的建造物には大聖堂やアルカサル(王宮)などがある。約270年かけ1493年に完成した大聖堂は、ゴシック様式の大建築で内部は荘厳に飾られた。特に中央礼拝堂大祭壇背後の聖餐用祭壇【トラスパレンテ(ナルシソ・トメー作)】が目を引く。アルカサルは16世紀前半に要塞を宮殿へと改装した王宮である。
またトレドは、ギリシア人画家エル・グレコが活躍した地である。キリスト教世界を独特の形態と色彩で描いた彼の作品は、大聖堂やサンタ・クルス美術館で見る事ができる。

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